小さな成長にほっとする、雨上がりの帰り道

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毎日バタバタと過ぎていく中で、ふとした瞬間に見せてくれる子どもの成長に、胸がじんわり温かくなることがあります。今日は、年中の娘が見せてくれた、そんな「小さなできた」の積み重ねに気づかされた日でした。


「どうしたの?」その一言から始まった感動

夕方、保育園から帰ってきた娘が、
玄関を上がってすぐ、階段の前でしゃがみこんでなにかをしていました。

「どうしたの?」と私が声をかけると、
娘は振り返りながら「タオルとハンカチ出してるの」と、なんでもないような顔で言いました。

その瞬間、私はハッとしました。

今朝、「保育園から帰ってきたら、お手拭きタオルとハンカチをかばんから出して、階段のところに置いておいてね」と娘に伝えていたのです。
でも、日中のバタバタですっかりそのことを忘れていたのは私の方。
娘が覚えているなんて、正直思ってもいませんでした。

保育園でたくさん遊んできて疲れているだろうに、玄関で靴を脱ぎ、バックを開け、言われた通りにタオルとハンカチを取り出して、階段においてくれた娘の姿。

「えらいね。ちゃんと覚えてたんだね。ありがとう」と伝えると、娘はちょっぴり照れくさそうに笑いました。

その何気ない笑顔が、私の心にじんわりと沁みました。いつもは「わがままばかり!」と思ってしまう娘の、静かで確かな成長の一場面でした。


忘れん坊のママの代わりに

実は、娘にはもう一つ「すごいなぁ」と思うことがあります。それは、雨の日の傘のこと。

梅雨に入り、傘を持って登園する日が増えてきました。保育園では、基本傘は親が持ち帰りのなのですが、どうしても置いておきたくて、私は毎度のように「持って帰るの忘れないでね」と声をかけています。私は毎回忘れているのに… 本当に、毎回持って帰ってくるのです。

迎えに行くと、にこにこしながら「今日も傘、ちゃんと持って帰ってきたよ!」と報告してくれる娘。そのたびに私は「すごいな~」と思いながら、胸がふわっとあたたかくなるのを感じています。

誰に言われるでもなく、自分で覚えて、自分のことを自分で管理しようとしている姿に、小さな誇らしさと、感謝の気持ちが湧いてきます。


わがままな日もある、でも

もちろん、娘は毎日こんなにしっかりしているわけではありません。

朝の支度に時間がかかったり、洋服を選ぶのに時間がかかったり、「いや!ママがやって!」と怒ったり泣いたり。わがまま放題の日もたくさんあります。

「さっきはお姉さんみたいだったのに、なんで急に赤ちゃんみたいに…」と、私もついイライラしてしまうことも。

でも、そんな日常のなかにふと見せてくれる「ちゃんとできた」瞬間を見ると、「まあ、わがままも含めてこの子なんだよな」と、心がゆるむのです。

子どもの成長は、急に劇的に変わるものじゃなくて、こうした毎日の中の小さな積み重ね。

階段の前でタオルとハンカチをそっと置いていたあの姿。
雨の日、傘を気にしてくれるその優しさ。

そういう何気ない一つひとつに、娘の“心の育ち”を感じます。


「育てている」のではなく、「育ってくれている」

子育てをしていると、つい「ちゃんとさせなきゃ」「しつけなきゃ」と、親の側から“育てる”ことばかりに意識が向きがちです。

でも、今日の娘の姿を見て思いました。

私は「育てている」というより、「この子が自分で育ってくれている」んだ、と。

もちろん、私の言葉や行動がヒントになっている部分もあるかもしれません。でも、実際に「やってみよう」「やろう」と決めて行動しているのは娘自身。まだ小さい手で、少しずつ、着実にできることを増やしているんだなと思うと、その成長が愛おしくてたまりません。

これからは、傘を忘れそうになる私に、「今日は忘れてない?傘いるよ」と声をかけてくれる日が来るのかもしれません。

そんな未来を想像しながら、今日も娘の手を握って、保育園からの帰り道を歩きました。

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